EURUSDは6時間で最大どれほど変動するのか?適切な証拠金維持率は?
FXで一番のリスク、それはロスカットです。私は2019年のフラッシュクラッシュ時にUSDJPYのロングポジションを持っていたのですが、見事にロスカットされてしまいました。高い勉強代でした。
ロスカットを防ぐには適切な証拠金維持率を知ることが必要です。そこで、2005年から今日まで15年分の為替データから、6時間でEURUSD(ユーロドル)が最大どれくらい動いたか調べてみました。
結果一覧
6時間で上昇幅が大きかったTOP5は以下の通りです。
順位 | 日付(日本時間) | 変動幅 | 変動の理由 |
---|---|---|---|
1 | 2015年 3月19日 | +447pips | FOMC後に米債利回り低下を手がかりにドル安 |
2 | 2009年 3月19日 | +446pips | FOMCの国債買取声明で急激なドル安 |
3 | 2008年12月17日 | +423pips | FRBゼロ金利政策導入でドル安 |
4 | 2015年12月3-4日 | +418pips | ECB追加緩和策に失望でユーロ高 |
5 | 2008年11月14日 | +406pips | NYダウ急反発でドル高からの連れ高? |
以下は6時間で下落幅が大きい順です。
順位 | 日付(日本時間) | 変動幅 | 変動の理由 |
---|---|---|---|
1 | 2016年 6月24日 | -515pips | ブレグジットショック |
2 | 2008年12月18日 | -512pips | ? |
3 | 2009年 1月 5日 | -388pips | ? |
4 | 2008年 9月30日 | -380pips | ? |
5 | 2008年12月19日 | -379pips | 直近上昇分の調整?でユーロ下落 |
まとめてみるとブレグジット以外は明確な理由なしに大きく上げ下げしていました。
また、2008年から2009年にかけてはリーマンショック前後で金融不安が大きかったため、複数ランクインしているのがわかります。
以下にそれぞれのチャートを紹介します。時刻は日本時間です。
上昇1位: 2015年 3月19日 (6時間で 447pips上昇)
FOMC直後のタイミングですが、上昇の直接のきっかけではなかったようです。謎です。
上昇2位: 2009年 3月19日 (6時間で 446pips上昇)
FOMC直後のタイミングですけど、調べてみてもあまり重要な発表には見えませんでした。謎ですね。
上昇3位: 2008年12月17日 (6時間で 423pips上昇)
これもFOMC直後のタイミングですが、ゼロ金利政策の発表がサプライズだったようです。
下落1位: 2016年 6月24日 (6時間で 515pips下落)
ブレグジットが下落の第一位。そりゃそうでしょうね。
下落2位: 2008年12月18日 (6時間で 512pips下落)
これはユーロドル高騰からの調整ということかもしれません。リーマンショック直後ということもあってか値動きが激しいですね。
下落3位: 2009年 1月 5日 (6時間で 388pips下落)
正月の薄商いの中で大きく動いたような状況のようです。
証拠金維持率について考える
これらの結果から考えると、EURUSDのポジションを取る場合は常時600-800pipsくらいの余裕を見ておきたいところです。
ザックリの計算ですが、EURUSDでは証拠金維持率100%が400pipsに相当します。つまり、600pipsの余裕を持とうと思ったら証拠金維持率は250%程度が妥当ということになります。
また、ギリギリを攻める場合はFX会社のロスカット率を調べることも重要です。ロスカット率50%のFX会社であれば、その分の証拠金を減らせるかもしれません(とはいえ負けたときのリスクは大きくなります)
まとめ
EURUSDはボラティリティが小さめの通貨ペアだという認識があったのですが、それでも荒れるときは荒れるんだな、というのは勉強になりました。
また、リーマンショック前後に値動きが荒くなっていることもわかりました。同規模の金融危機が発生した場合は数ヶ月は値動きが荒くなると考えられますので、私のような素人はFXをお休みするのが正解かもしれません。