最低コストでGMOあおぞらネット銀行「2テックま君」を維持する方法

GMOあおぞらネット銀行は2018年7月にサービスを開始したGMO系列のネット銀行です。私もサブ口座として利用しているのですが、サブ口座としては悪くない銀行だと感じています。特にGMOクリック証券を使っている場合は即日出金する唯一の手段になるので、私は頻繁に利用しています。

ちなみに、GMOあおぞらネット銀行では利用状況に応じてコンビニATM出金と他行宛振込の無料回数を付与する優遇プログラムを行っています（カスタマーステージ）。口座を持っているだけで「1テックま君」（月2回コンビニATM無料、月1回他行宛振込無料）になるので、これだけでも助かりますね。

しかし、3ヶ月に4回以上の他行宛振込がある場合、どこかの月で157円以上の手数料を支払うことになります。逆に言うとGMOあおぞらネット銀行で3ヶ月に4回以上の他行宛振込があるなら、「2テックま君」（月3回他行宛振込無料）の獲得に157円まで払えるということになります。

本稿では157円以下の出費でGMOあおぞらネット銀行のランクを2にする方法を紹介します。

2テックま君獲得の想定コスト

GMOあおぞらネット銀行のランクは「テックま君」という単位(?)で表現されます。それぞれの獲得条件は次の通りです¹。

1テックま君	2テックま君	3テックま君	4テックま君
なし	外貨普通預金残高 30万円以上	外貨普通預金残高 300万円以上	外貨普通預金残高 500万円以上

どのランクも外貨預金が条件になっていて敷居が高いですね。個人的に外貨預金はミドルリスクローリターンだと感じているので長期保有はオススメしません（どうせなら外債や外国株投信の方が有利だと思います）。

しかし、ランク獲得が目的なら外貨預金を長期保有する必要はありません。ランク判定は3の倍数月の20日23:59に行われるので、この瞬間だけ外貨を買い、翌日即座に売ってしまえば為替リスクを低く抑えることができます。

また、為替変動を無視すると必要な費用は為替手数料だけです。この手数料が一番安いのは米ドルで、往復で4銭です。30万円分のドルを売買したときの為替手数料は110円前後となり、これだけなら振込手数料1回分より安いということになります。

私は上で紹介した内容を実際に試してみました。12月20日23時50分から翌日0時10分頃まで2800米ドルの外貨預金をして2テックま君を獲得しています。

下図はこのときの明細になります。

このときたまたま為替がラッキーな方に進んで3銭儲かったため、私が支払った手数料は1銭相当の28円で済みました。

私の場合は為替変動で想定よりわずかに得をしましたが、逆に損を抱えてしまう可能性もゼロではありません。また、毎時0分は為替が動きやすいので、大損になるリスクも考えられます。

このリスクヘッジ策として、FX（外国為替証拠金取引）を利用して同タイミングで外貨預金と同額の売りポジションを取るという方法があります。上の例で言えば外貨預金で2800米ドル買、FXで2800米ドル売、とすれば為替が変動しても損得が拮抗するので為替リスクを最小化できるのです。

これに一番向いているFX会社が「SBI FXトレード」です。この会社は1通貨（1米ドル）から取引できる数少ないFX会社です。今回は取引量が3000米ドル前後と小さいため、他のFX会社だと同額の逆ポジションが作りづらいのに対し、SBI FXなら細かく調整ができるのが良い点です。

ちなみに、上の例でSBI FXで売りポジションを取るとすれば、為替手数料が0.17銭なので2800米ドルに対して5円程度ということになります。5円の負担増で為替リスクがほぼゼロになるのは魅力的ではないでしょうか。

もちろん、短時間なら為替リスクは十分小さいので外貨預金だけでも問題ないという考え方もあると思います。私個人は為替で何度も痛い目に逢っているので多少面倒でもリスクヘッジしたいと考えていますが、得られる安心感に対して面倒すぎるのは間違いありません²。

GMOあおぞらネット銀行「2テックま君」を3ヶ月維持するコストは120円程度
- 外貨預金とFXで逆ポジションを取ることで為替リスクをヘッジできる
- 3ヶ月に4回以上他行宛振込をする人なら元が取れる
資金拘束は3ヶ月間に1回数十分程度、35-40万円程度